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結論は、単純な入力ミス、明らかなシステムトラブルで発生した物を
除いて、データはいかなる理由があっても削除しない方がよいです。
削除するメリットよりも削除するデメリットの方が遙かに大きく、逆
に削除しないメリットよりも削除しないデメリットの方が遙かに小さ
いからです。


データを削除することによるメリットは、お客様から「削除しろ」と
言われて「削除しました」と言えること、若干ディスクスペースなど
の容量が減ることです。


前にも述べたように、お客様の要望に応じてデータを削除することは
お客様の利益にならないこともあるので、さらにメリットは小さくな
ります。


最終的にはそれぞれの会社、組織のポリシーで、責任を取る人が決定
する必要がありますが、個人情報を扱う担当者としては、「データは
何があっても削除しない」ということは譲れない一線とさえ言っても
よいでしょう。
この一線が認められないのなら、その業務を離れる、あるいは職を辞
するくらいの覚悟を持つべきと考えています。


個人情報を扱うシステムを運用するに当たり、譲れない所はほかにも
いくつか出てきますが、まずは「削除はしない」というところは心に
止めておきましょう。


データ削除の話は今週で一まず終了です。そのうちまたでてくるかも
しれませんがね。

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