リンクについて

直接リンクもなんなのではてなブックマークに…と思ったんですが本文引用をするので直接リンクにします。
高木浩光@自宅の日記 - リンクの話 まとめ
2006/8/29の日記のデザインの項に書いたことの裏返し話が栃木県警の例ですね。
長文記事なので自分のサイトから引用しておきます。

大手サイトへのリンクをはるというのは、読者のリンク元サイトへのロイヤルティを高めるという効果がある。みんなが知っているサイトへのリンクが張られていると、その近くにある別のリンクも自分は知らないけれど著名なサイトなのではないか、サイトの内容も信用して良いのではないかという誤解をしてくれる。サイトへの信頼度が微妙に高まるのだ。

例えば、防犯用品のサイトに警察へのリンクを貼るってのは倫理的にどうかという問題はさておきマーケティング的には有りです。「XX県警お墨付き」などと書かなければ、別に閲覧者をだましていることにもなりません。誤解を恐れずに言うと勝手に関係あると思いこんだ方が悪いと言うことになります。
栃木県警のケースはそのたぐいのトラブルを恐れての措置なのではないかと思います。しかし、問題は現実としてはリンクは勝手に貼られてしまうわけです。逆探知して逐一クレーム入れて行くにしても限界があります。
コストをかけずに自己の責任を回避するには、残念ながらリンクの許可を不要にして、リンク元に責任があることを明記せざるを得ません。*1
以下はリンクした記事からの引用です。

一部には、「リンクしているということは、リンク元はリンク先の団体に認められた団体だ」という誤解が生じ始めているらしい。

これはインターネットが普及してリテラシがない人が増えたからと言うのが理由ではないです。他のメディア、たとえばXX新聞に載っているから信用があるところなんだろう、と思ってしまうのと同じメカニズムです。*2
2006/8/29の記事に書いたように例えばこのサイトから他の著名なサイトにリンクが貼られていたら、このサイトも著名なサイトかのように思ってしまう人もいるかもしれない。それを狙ってやっている企業や人も多いんです。いくらリテラシが高い人が増えてもそう思いこんでしまう人は必ずいるし、俺自身もその誤謬にはまることがあります。
インターネットでのリンクがやっかいなところは、心理的な部分の話と倫理的な話と技術論とがごっちゃになりがちだというところです。技術論で言えばリンクを許可制にして、許可されないリンクからのアクセスは一切はじくようにすることも、もしかしたらできるかもしれません。しかし、許可したサイトが、チェックした後に改変されることもチェックしなければなりません。そこまでコストをかけて見返りがあるのか?おそらくないでしょうね。
落としどころとしてはリンクは自由、リンク元については一切責任を持たない、利用は自己責任で、とならざるを得ないのかなぁ。自分の手の内にあるところはチェックすることができても外の世界まで逐一チェックすることは事実上不可能ですからね。2ちゃんねるみたいにコンテンツが集積してしまうと自分の手の内にあるものさえチェック不能になりがちですけど…。
でもね、困ったことに、信じてしまう人ってのは無断でリンクを貼られたリンク先に責任の所在を求めてしまったりするんですよ。裁判で勝てるとか勝てないとかの問題ではなく、そういうトラブルを抱えること自体がつらい。となると、そう言う事を説明する文言の記載があるページに一括して飛ばしたくなってしまうな。そっか、そういうページから目的のページにリンクするように作り込めばいいのか。でもそれって利用者にとってはうざいなぁ。俺も心理的な話と技術論がごっちゃになってる。
結論が見えないまま夜を迎えます…。

*1:リンク元無断リンク先と関係がありそうな記述がされていたら、何らかの措置を執らざるをえないでしょうけど

*2:新聞などの場合は掲載されるためにはそれなりの基準があると思うのでインターネットとは若干違うと思いますが