アニメ『とらドラ!』25話(最終回) 「とらドラ!」 感想

もしかしたら、なんかすごいものを見させてもらったのかも知れない。そう思いました。
2ちゃんねるに書いてあった話を信用するのならば*1、原作の10巻とアニメの24話25話は大筋だけ共有していて細部は別々に作られたとのこと。
メディアが違うし、そのメディアによる制約ってのがあるから一概には言えないのですが、原作10巻とアニメ25話ってのは、小説家とアニメのスタッフ、特に脚本家とのガチンコ勝負だったんじゃないかなぁと思うんですよね。


びっくりしたよ。完全に別物になっている。少なくとも俺の視点では別の作品になった。しかもね、単純にどちらが良いとは言えないんですよね。
俺にとって小説っていうメディアには馴染みがあってアニメっていうメディアには馴染みがないってのがあってどうしても「小説の方がいい」と感じ勝ちなんですよ。実際途中まではそう思っていた。小説では説明されていないことが説明されていることが多いのは途中でも感じていましたがそれが寄り顕著になっていましたねぇ。竜児の父の話が出てくるとは思わなかった。あと、写真ね。あれにもちょっとびっくりした。あれじゃ無いと思っていたけれどアニメで出てきた写真の方が説得力があるかな。あと川嶋亜美についても原作では説明が無かったけれど丁寧に描いてましたねぇ。人気有るからかな?いずれにしろ勝手に「原作の方が上」とか思いながら余裕を持ってみていました。


ところが、あるところから急激に印象が変わりました。


エンディングの途中からです。


ラストシーンの大筋はアニメの方が好きだ!


小説の好きな部分との整合性が取れないのでいいとこだけを単純につなぎ合わせるってことはできないですが、小説での竜児と大河の再会場面はちょいとつらいところはあったんですよね。感動はしたけれど。ところがアニメの方はすんなり受け入れることができた。
原作では本当の出会いの場面を再現したけれど、アニメでは実質的な出会いの方を再現したんですよね。大河のウエディングドレスは見れなかったけれど別の制服を見れたしねぇ。この方が自然だなぁ。なんとなくだけど。


しっかしまぁほんと、面白い。
竜児と大河の結婚っていうゴールは決まっていて、フラグが立つ場面も似たり寄ったりなんですが、その後2人が本当に幸せをつかむ場面の描き方も過程も全然違っている。
結果は一緒なんですけれどね。別の作品になったと言ってもいい。そして、おそらくスケジュール的にはお互いその結末を知らずに作ったガチンコ勝負だと推測できるので余計に面白い。


とにかく、今日書く別の記事がとても書きやすくなりました(笑)。




原作もアニメも今年に入ってから手を出した新参者であるにもかかわらず『とらドラ!』の感想はこのサイトにしてはわりと多くの人に読んでもらえました。その人たちがこの記事を読むかどうかはわかりませんが、ひとまずこれで感想は終了です。今日、この後に続いている考察チックな記事2本、さらにはもしかすると考察系のは書くかも知れませんが本編が完結した以上本編の感想は終了です。


短い間でしたがお世話になりました。



*1:私は人の話を頭っから信じることをしない傾向があります。特に創作をしている人が作品について語る場合嘘をつくことが有るのではないかと思っています。しかしそれが悪いことだとは思っていません。裏事情を本当以上におもしろおかしく語る人だってきっといるはずです。それはそれで面白いです。たとえだまされても面白いです。