読書感想文 畑健二郎著『ハヤテのごとく!』 Girls COLLECTION 桂ヒナギク



さて、続いては本日発売のコンビニ売りハヤテ、ヒナギク版の感想です。



収録されている話

これだけは飯食う前に片づけておくか。

  • 1話:4巻2話(33話) 「アニメだったらオープニングが変わります!」
  • 2話:4巻3話(34話) 「先生が死ねと言ったらお前は死ぬんだな!?」
  • 3話:4巻4話(35話) 「バカもケムリも猫も高い所に登りたいわけじゃない」
  • 4話:4巻5話(36話) 「世界を革命しない力」
  • 5話:5巻3話(45話) 「夜の校舎の窓ガラス割ってタイホ」
  • 6話:5巻4話(46話) 「エロイム エッサイムさぁ呪文を唱えよう!!」
  • 7話:5巻5話(47話) 「ウシくん ウシくん!なんだいカエルくん?」
  • 8話:7巻3話(66話) 「St.Valentine's Day SIDE:CLASSMATE"Shining☆Days"」
  • 9話:8巻1話(75話) 「Good, or Don't be」
  • 10話:8巻2話(76話) 「おまえンち」
  • 11話:9巻6話(91話) 「moment」
  • 12話:10巻1話(97話) 「MIND EDUCATION」
  • 13話:10巻2話(98話) 「THE HEADY FEELING OF FREEDOM」
  • 14話:12巻7話(125話) 「自分で買うのはイヤだけどもらうと一番嬉しいものはなんですか?見つけにくいものですか?」
  • 15話:12巻8話(126話) 「そこに行けばどんなクッキーでも作れるというよ。誰もみなお返ししたがるが遙かな待ち合わせ場所」
  • 16話:12巻9話(127話) 「Butte-Fly」
  • 17話:15巻11話(162話) 「ほらDSで笑顔の練習するゲームあったじゃん。あれとか使うといいんじゃない?」
  • 18話:16巻1話(163話) 「災いは転じても災い」
  • 19話:16巻2話(164話) 「MAGICAL:LABYRINTH」
  • 20話:8巻おまけ編(おまけ) 「SMALL TWO OF PIECE」



まちがってたらすいません。
19話収録と言いながらおまけも加えれば20話ですね。

表紙

ヒナギクなのでヒナです。この絵、初出じゃね?画集確認しても出てこなかったんだけど……。

コンビニ売りで初出って事は無いのかなぁ。

口絵

これは見覚え有る。

キャラ紹介

ヒナギク編の方は微妙にずれている感じがします。あんなことになっちまったからねぇ。

中扉

表紙の白黒版です。

人物相関図

ナギ以外の13才組がきれいに消えてます。伊澄との関係は書きづらいよな。アテネのネタバレをさらっとしていますね。

目次

ヒナギク版もつらい目次ww

本編

  • 1話:4巻2話(33話) 「アニメだったらオープニングが変わります!」

ヒナギク編といいながら1話にヒナギクが出ていないってのはなかなかのカオスwww。ナギとハヤテの夫婦漫才です。
でも、この話からの続きだからしょうがないっちゃしょうがないのか。

  • 2話:4巻3話(34話) 「先生が死ねと言ったらお前は死ぬんだな!?」

ヒナギク編といいながら2話にもヒナギクが出ていないってのはなかなかのカオスwww。
個人的にはとても思い出深い話ですね。この話以降、サンデーの中でスルーしてもわからない(覚えていない)漫画からとりあえず読んでみる漫画になりました。

  • 3話:4巻4話(35話) 「バカもケムリも猫も高い所に登りたいわけじゃない」

満を持してヒナギク初登場!この話を読んだとき「うまくいかないからこの娘にヒロインを交代するって事なのかなぁ」と勝手に思いました。
ブコメの第1話ですよねぇ。主人公とヒロインの衝撃的出会い。まさに空から女の子が降ってくるっていう状況。

  • 4話:4巻5話(36話) 「世界を革命しない力」

ウテナというアニメは見た事が無く、元ネタにはわからない事が多数有ります。先週出てきた新しいヒロインにわかりやすい弱点がある事を明確にしてこれから話を進めていこうって感じですね。

  • 5話:5巻3話(45話) 「夜の校舎の窓ガラス割ってタイホ」

扉絵はナギ。ヒナギクは出ていない。ヒロインはおいしいところでやってくるってことかぁ。

  • 6話:5巻4話(46話) 「エロイム エッサイムさぁ呪文を唱えよう!!」

強がっている女の子が弱さを見せるという鉄板展開!なかなかの破壊力です。

  • 7話:5巻5話(47話) 「ウシくん ウシくん!なんだいカエルくん?」

そしてその弱さが2人だけの秘密になると言うこれまた鉄板展開。さらにはそこでなんとかしてハヤテより上に立とうとするヒナギクさんがかわいい。かわいいんだけれど、この後の展開を知っているとなんとも切ない気分になりますね。
オバケ?は撃退したけれどヒナギクさんという小悪魔属性の女の子(当時)に取り付かれたハヤテは苦労が多い。

  • 8話:7巻3話(66話) 「St.Valentine's Day SIDE:CLASSMATE"Shining☆Days"」

ヒナギク編というからにはこの話は入っていると思いました。しかし、この話はやばい。今読んでもうるっとくる。
西沢さんとハヤテ、美希とヒナギク、そしてヒナギクとハヤテ。それぞれの行動が切なすぎますねぇ。この話を読んだ頃はすでに毎週はヤテ感想を書くようになっていたんだけれど、いつもと同じ16ページとは思えなかったです。いつもの倍くらいの長さを感じました。
ここで出会った西沢さんとヒナギクがこの後あんな関係になるとは当時は思っても見なかった。

  • 9話:8巻1話(75話) 「Good, or Don't be」

不幸属性全開のハヤテに差し伸べられる傘。ハヤテとヒナギクの関係が一筋縄に深まっていくとは思えなかったけれど、ラブコメ的ないいお話です。

  • 10話:8巻2話(76話) 「おまえンち」

主人公が女の子の家にお泊まりというイベント。でもさすがハヤテ。納得の展開です。この時のヒナギクさんの言動も後に尾を引いているんだよなぁ。そう思うと切ない。
この後の神展開が収録されていないって事は西沢さん編も企画されるかもしれないってことかなぁと思ったんですがどうでしょう?

  • 11話:9巻6話(91話) 「moment」

妄想少女と鈍い執事(笑)。「鯉」の絵柄がルーミックワールドっぽくてとても好きでした。これもまた後に尾を引いてるんだよな。
過去の設定がキャラ紹介以外の本編であかされたのって、ここが最初だったかなぁ。

  • 12話:10巻1話(97話) 「MIND EDUCATION」

97話……。この話のヒナギクさんがほんとかわいくてさぁ。コロコロ表情が変わるんだもん。あと、オチだよな。オチ。この切迫した状態でナギとマリアさんのオチが入る。これがハヤテのごとく!という漫画。

  • 13話:10巻2話(98話) 「THE HEADY FEELING OF FREEDOM」

98話です。
98話。
98話という言葉だけで涙腺がゆるむ俺はどうかしていると思う。
この漫画どうなっちゃうのかと思ったもんな。
これ、最終回だよね。どう見ても最終回。週刊連載で読んだとき呆然としたもん。ハヤテとヒナギク、2人の物語が終わったんだなと。ハッピーエンドだったなと。
でも、物語の始まりでもあるんですよね。
結局、感想を書く時点では、ヒナギクが親に捨てられた所から始まった物語が終わり、ハヤテへの恋心を認めて新しい物語が始まったという解釈に落ち着きました。
終わりでもあり始まりでもある。それが98話ですね。
それでも、ちゃんとオチはあるのがこの漫画らしいとは思います(笑)

ヒナギクって案外と面白いセリフも言わされてるんだな(笑)。弱い所は見せたくないというのが彼女の行動原理なんだろうな。だから涙は見せずに去っていったと……。

  • 14話:12巻7話(125話) 「自分で買うのはイヤだけどもらうと一番嬉しいものはなんですか?見つけにくいものですか?」

7巻3話(66話)、バレンタインデー話の裏返し。チョコをもらったハヤテが西沢さんにお返しをしようとしていますが、それを知ったヒナギクの心中やいかに……。これもまた異様に切ない話です。ヒナギクの強がりがたまらないな。強いというか強すぎてむしろ弱さを感じてしまう。その切ない話を絶妙なタイミングでぶちこわしてくれるマリアさん最高です。

  • 15話:12巻8話(126話) 「そこに行けばどんなクッキーでも作れるというよ。誰もみなお返ししたがるが遙かな待ち合わせ場所」

ただ単に西沢さんにお返しをしたいだけなのに呪われたように不幸な目に遭うハヤテ。そしてそれを誤解されながらフォローするヒナギクヒナギクの恋心さえなければどってことはない笑い話ですがちょっとくるね。

  • 16話:12巻9話(127話) 「Butte-Fly」

ホワイトデー編完結。首尾良く西沢さんにお返しをする事が出来たハヤテだけれど、実はもう一つクッキーがあって……。
ヒナギクは報われたのかなぁ。いや、報われてはいないな。悲しいけれど、意識されていないからこそこういう展開になったんだろうから。それでも最後に強がるヒナギクさん。かわいいなぁ。

  • 17話:15巻11話(162話) 「ほらDSで笑顔の練習するゲームあったじゃん。あれとか使うといいんじゃない?」

さて、唐突に西沢さんとヒナギクの喫茶店でのガールズトークが始まるわけですが……。この2人、同じ喫茶店でバイトをしています。んで、ヒナギクがハヤテの事を好きだって事は西沢さんには伝わっています。そういう前提です。
好きな子はいじめたくなる、ってのとは違うけれど、やっぱヒナギクは最初からハヤテの事を気にしてたんですよねぇ。「みんなヒナギクと呼ぶからヒナギクと呼びなさい」ってのはねぇ。あそこがポイントだと未だに思ってます。
愛想の良い女の子になろうと決めたヒナギクですが、普段の行いが祟ってか逆に不気味がられてしまう。かわいそう。

  • 18話:16巻1話(163話) 「災いは転じても災い」

ある意味ものすごく緊迫感が漂うデートです。好きな男の子に誘われて映画を見に行っただけなのにこんな目に遭うヒナギクがかわいそうだな。でも、読者としてはそのかわいそうなところが可愛いですね。ヒナギクファンにとってはどうなんだろう。
この話のフィルムがちぎれる場面は声を出して笑った。これ最高だよ!

  • 19話:16巻2話(164話) 「MAGICAL:LABYRINTH」

ハヤテの「初めてヒナギクさんに会った気がします。」という言葉がなんともねぇ……。今までのヒナギクはハヤテの前では方向性は色々あったけれど演技をしていたり正常な精神状態ではなかったんだよな。あの98話は身の上話をした流れですからね。本当の今のヒナギクではなかったんだろうな。
164話では遊園地の魔法で全ての仮面を脱ぎ去ったヒナギクが初めてハヤテの前に姿を見せたんでしょうねぇ。
もしも帰り道に、タイミング良く電車が通らなかったら……。この物語は、そしてこの2人はどうなっていたのでしょうか?
と考えても、どうにもならなかったとやっぱ思う。
当時は「アーたんの抑止力」があったからね。
ってことは、もしかするとヒナギクの告白が成就していたらアテネ編はああいう展開にはならなかったってことだよな。いや、なってもおかしくないか。
いずれにしてもヒナギクさんは報われないかわいい。

このコラムで紹介されている場面は西沢さん編用ですかね?(笑)
まぁねぇ。この2人がこんなに仲良くなるとはねぇ。しかも、なんとなく西沢さんの方が立ち位置上になるとはねぇ。思わなかったね。
学校は違うけれどバイト仲間で恋敵。この2人『ハヤテのごとく!』という物語が終わっても仲良くやっていきそうな気がします。

  • 20話:8巻おまけ編(おまけ) 「SMALL TWO OF PIECE」

そんな西沢さんとヒナギクさんのお話。8ページなんですよね。短い。
発表された当時わけわかんなかったです。何でこの2人が一緒に海外旅行に行ってるのかと。飛行機に乗れないヒナは船で行ったのかと。
その時間軸まで物語が進めば普通の話なんですけれどね。



まとめ

ヒナギクさんはかわいい。それはしょうがない。人気があるのは当たり前だと思います。
コンビニ版を読んでみて思ったのは、西沢さんとヒナギクさんが両方出てくると爆発的に切ない話になるのかなぁと。そりゃ98話もよかったですけどね。あの話は一つの物語が終わったことへの虚脱感と、新しい物語への期待感の両方が読者を襲うからうっかり感動してしまうのであって、ヒナギクの魅力が元凶ではないと思うんですよね。
感想にも書きましたけれど、どの話がより抜きされたかを見てみると、西沢歩版も出そうな気がします。そこにもきっとヒナギクさんがたくさん出てくるんでしょうね。
あー。西沢さん版読みたいなぁ。1話は通常あり得ないあの話だもんなぁ。
あれ、ヒナギク版の感想だったな(笑)
なんせヒナギク版なんで、欲しい人はお早めにと行った所でしょうか?コミックス持っていても楽しめると思いますよ。