三年前

三年前の今日、自分は何をしていたんだろうか?
普通に電車に乗って、ああ、そういえば長距離通勤をしていたんだ、東京をぐるっと迂回して職場について仕事してまたぐるっと回って家に帰って、もしかしたらここになにか適当なことを書いていたのかもしれません。
平凡な毎日。明日も代わり映えしない一日が来ることが当たり前だときっと思っていたんでしょう。いや、そんなこと思いもしなかったな。当たり前であることは当たり前なんで考えることすらしていなかった。




しかし、その翌日はいつもの一日とは違いました。




地球上のごく狭い地域にたまたまいた、あるいは住んでいた人たちだけではありますけれど、それぞれがそれぞれ方向は違うだろうけれど人生観が変わるような衝撃を受けたことだろうと思います。そして、変わるまもなく……。
私は、人間は決して自然の支配者ではない。大地のちょっとした身震いに翻弄される弱い存在であるということを強烈に感じました。そしてそれは今も影響が残るあの事故にもいえることです。人間が解き明かしたと思っていた自然の秘密は我々に大きな恩恵と大いなる代償をもたらしてくれますが、解き明かしたというのは思い上がりであって自分たちの都合のいい部分だけを取り出すことがこんなにも難しいことなのかということを教えてくれた。そしてたぶんそれはあの力だけではなく他の力にも言えることでしょう。自分たちだけに都合のいい力なんて言うものはたぶんこの世の中にはなくて、自然から力を得るためには何らかの代償を払わなければならないのだろうと強く感じています。


そんなことを思いつつ。明日は3月11日です。数千万人にとって忘れられない日です。