知られざるバスターミナル 浅草寿町

[日記]知られざるバスターミナル 浅草寿町
札幌にいたころ、「バスセンター前」という地下鉄の駅名に驚きました。昔京成にあった国鉄千葉駅前と同じように路面電車の電停名がそのまま駅名になった香りを感じました。(たぶん両者とも路面電車とは関係ない駅名と思われますが)
新潟にいたときには「古町」というバスの行き先がわかりませんでした。鉄道が好きな人ならわかると思いますが新潟と新発田を結ぶ幹線の白新線という名前の由来からもわかるように、もともと新潟の市街地は今の新潟駅から信濃川を渡った向こうで今の新潟駅は沼垂という別の町でした。その新潟旧市街の中心地が古町という名前だってことを地元に住んでいる人から聞いて納得しました。
それよりももっと昔、都電が走る街に住んでいた私が唯一使うバス路線、その終点は「足立梅田町」と「浅草寿町」でした。当時はそういうもんかと思っていたのですが、通常の路線バスは駅前とかバスターミナルを起点として伸びるものであって起点終点の両方ともいったいどこだかわからないような地名っていうのは案外珍しいのかもしれません。
実際、今に至るまでその路線で「足立梅田町」と「浅草寿町」に行ったことはありません。足立梅田町は用事がないし、浅草に用事があるときも浅草公園六区で降りていました。


それが不思議な縁で浅草寿町がどこにあるのかを知ることができ、こともあろうに行き先は違っても浅草寿町始発のバスに乗る機会も得ました。
航空写真




最寄り駅はたぶん銀座線の田原町です。仏壇屋があるくらいであまり縁がない駅です。浅草なんで知られざる名店は多数あるのでしょうが最寄りに著名な観光地は見当たりません。
金町からのバスも出ていますが、浅草寿町っていうところは目的地ではないんですね。駅はあるけれ目的地になり得るのは浅草雷門のあたりです。それなのになぜ浅草寿町がターミナルになるのかと。
それには2つの要因があります。
一つは操車場の存在。小さいけれどバスが止められる車庫があって、その車庫にバスを止めて運転手さんが休憩したりしていますし折り返しもしています。都心では貴重な場所でしょう。もう一つは浅草エリアで巡回方式で折り返すときに発車時間を待って駐車ができることじゃないかと思っています。
雷門で長時間駐車をするのは現実的ではありませんが少し離れた寿町バス停周辺ならハザードを出してしばらく駐車していても大丈夫。


鉄道の始発終着は車両基地の場所に依存していますがバスでもその事情は変わらないんですね。




それはさておき、定期的に読みに来る方はたぶん数人とは思いますが今年もよろしくお願いします。