9.アクセス数とはいったい何なのか
まとめ
アクセス数。日記を書き始めたときには全く気にしていなかった私でさえ、いつの間にか気になるようになってしまっていた数字。人間なら、だれしも、自分が書いた物を大勢に読んでもらいたい、自分が作った物を大勢に見てもらいたい、そう思う物なのであろう。
アクセス数を増やすためにいろいろな方法が提案され、またいろいろな試みが今日も生み出されているはずだ。個人サイトならともかく、企業サイトにとっては今の世の中アクセス数の多寡は死活問題になりかねない。
今回の記事ではこのサイトへの一年間のアクセス数推移を題材として、何をしたときにアクセスが増えたのか、どうすると増えるのかということを書いてみた。私自身がアクセス数に興味を持った時、こういう数字と行動とを結びつけた記事が少なくて失望していたからだ。成功しているとは言えないサイトについての情報はほぼ見つけることができなかった。サーチエンジン、ディレクトリサービスに登録されるようにしましょう。ランキングサイトに登録しましょう。それがいったいどういう結果を産むのか?実際の数字とその時のコンテンツ、そして数字の推移がなければ、きつい言葉になるが机上の空論としか思えない。*1
そもそもそういった、人を集めるための方法論を駆使して集めた読者はあっという間に去っていってしまうのではないかと思っている。方法論で集めた読者ではなくニュースサイトから集まった読者という違う話にはなるが、先日頂いたぷらずまだっしゅ!の管理人、カーム様からのコメントが一応の根拠になると思う。*2サーチエンジンやランキングサイトでいくら読者を集めても、ニュースサイトで紹介されて一時的に大量の読者がやってきても、その読者が定期的に読みに来るようになり「常連化」しなければさらなるアクセス数の増加は望めないのではないかと思っている。
一番恐ろしいのは、そうやって露出が高まったがために、逆にロイヤルティが落ちてしまう可能性があることだ。サーチエンジンの上の方に表示されていて来訪してみたのに役に立つコンテンツがない、役に立つと思った記事が別のサイトのパクリだった、それが何度も続くとそのサイトに対する信用はなくなる。表示されていても「どうせあそこは小手先の技だけで上に表示されているだけで内容はないんだろう?」と思われてしまいかねない。このサイトもその危険をはらんでいるのは別項で書いたとおりだ。他ならぬ書いた本人を脱力させる記事がサーチエンジンで上位表示されている。
アクセス数を維持し、増やしていくためにはコンテンツを充実させる以外に方法はないと言うのが私の結論だ。残念ながら裏付けるデータはまだ弱い。しかし、その仮説をベースとしてデータを集め、サイトの内容をブラッシュアップさせていきたいと考えている。そして、仮説の裏付けがとれたとき、逆に仮説が誤りだとがわかった時にはこの場で公開したいと考えている。*3
しかし、アクセス数を増やすためだけにサイトを運営するのはむなしい。いったい何のためにアクセス数を増やしたいのか、それを忘れてはいけない。何かを誰かに伝えたい。より多くの人に伝えたい。個人サイトの場合それが最大のモチベーションなのではないか。関連記事の項で、節目となった記事へのリンクをつけた。一覧を作ってみて節目となっている記事には特別な思い入れがあることを実感した。
初めて他のサイトからリンクされたのを見つけた日、夜と休日のほとんどを使い時間をかけて書いた大量の文章をアップロードした日々、相互リンクしているサイトで大々的に紹介してもらえた日、読者から勧められて知った優れた作品の感想記事を書いた日、そして、自信のキャッチコピーとともに記事を送り出したあの日。
節目だから思い入れがある、思い入れがあるから節目になれた。その両方なのだろう。
ここは、筆者の私が、書きたい物を書きたいときに好き勝手書いているサイトだ。好き勝手に書いているうちに、毎日それなりの多くの人が読みに来てくれるようになった。それで十分ではないか。
アクセス数を求めてはいけない。数字はいつのまにかついてくる物だ。
データを見て、この記事を書いて、改めてそう思った。