【ヒットの“共犯者”に聞く】第一期を読んでの不満

日経BP社 EXPRESS X 角川書店スニーカー文庫編集部インタビュー
【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 I
【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 II
【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 III
【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 IV
【ヒットの“共犯者”に聞く】涼宮ハルヒの場合 V


足が速いネット的には旬を過ぎた話題だと思いますが、週末触れられなかったので今日にしました。
やはり、一般論としての具体的な数字は出てきませんでしたね。ハルヒシリーズ単体の売り上げは冒頭にあったけれど、それが業界として相対的にどの程度の位置になるのかということがわかる数字。まぁしょうがない。そういう物ですから。逆に出てきたら「何か意図があるんだろう?」と勘ぐってしまいます。そうそう、連続物の漫画とか小説とかで「最終回はこうなる」みたいなことを作者から明かすのと同じですよ。何らかの意図や狙いがないとそれはありえないはず。


初回の記事(2006/10/6 涼宮ハルヒシリーズ ヒットの仕掛け)でこの企画を絶賛してしまったんで、今日は逆に不満な点を書きます。
とは、思い立ってみたものの、不満点を探すのに苦労しました。褒めっぱなしってのもけなしっぱなしと同じくらい失礼な話なので何とかひねり出してみた。現実的には無理な要求がほとんどだと言うことがわかっているだけに心苦しいし言われる方にしてみれば始末が悪いかもしれません…。



説明不足

私は原作を全て読み、アニメも見ました。なので、書いてあることがほぼ理解できました。しかし、日経BPというサイトの特性から考えると、この記事を読む多くの読者には、アニメも原作も縁遠いと思われます。
まず一点、インタビュー記事4回目で取り上げた「あの」アニメ第一話『朝比奈ミクルの冒険』。アニメを知っている人が読むとものすごく共感できる記事ですが、このインタビュー記事で「ハルヒ」を初めて知った人は「いったいなにをそんなに騒いでいるんだ」と思うんじゃないでしょうか。
あらすじなり、原作ではここにあたるなりの説明がないと苦しい。一番効果的なのは某著作権的にグレーというかたぶん黒であろうサイト内コンテンツへのリンクを張ることですがそれは無理だということはわかります。


もう一点は逆の視点からの指摘です。
インタビュー記事5回目に、

ライトノベル的な論法、ライトノベル的な手法、一般的にいわれているものは当然踏まえてのことですけれども

とありました。
恥ずかしいけれど告白します。私にはそれがなんなのかわかりません。「ライトノベル」という言葉を知ったのが最近です。「ハルヒ」によって知ることができた概念です。先ほども書いたように、記事が載ったサイトの読者は、大半が「ライトノベル」という物に縁がない人だと思われます。いきなり「ライトノベル的論法、ライトノベル的手法」と言われてもそれがなんなのかわかりません。インタビュー記事5回目を注意深く読めば、「一般的にこういう本がライトノベルとして分類されている」というイメージを持てますけれど、わかりやすくまとめたコラム的な物が欲しかった。


もし、このインタビューが紙のメディア、たとえば「日経ビジネス」などに再録されることがありましたら、説明の補完が必要です。

「あのサイト」についての記述がなかった

これは、常識的に考えれば無理だと思うんですよ。しかし、触れて欲しかった。日本とアメリカの二つのサイト。それがなければ少なくとも私の目に触れることは無かったサイト。記事のタイトル、「共犯者」という呼び名がしっくり当てはまる人たちを引きつけたサイト。次に公開される記事でそれがメインになるかもしれないので、不満点と言うよりは次回への期待になります。




続編が楽しみです。登場人物に萌えたりするのも楽しいだろうけど、どうして売れたのかとか考えるのも楽しいですよ〜。
インタビュー中にもありましたが、涼宮ハルヒの憂鬱という作品は本当に幸せだと思います。作品世界を理解した人たちによって適切なプロモーションを仕掛けられそれが新たに良き理解者を産みというプラスのスパイラルに乗ることができたと思います。私が社会現象的ヒットをするとにらんでいるあの漫画でもこうなることを願ってます。

蛇足、私なりの「ライトノベル」の定義

といっても、実質涼宮ハルヒシリーズ以外は読んでいないので眉につばを付けておいてください。


ライトノベル」とは、青少年が感情移入しやすい物語の舞台、設定を用い、かつ、読者の想像力の方向性をある程度限定させるためにイラストを利用している小説である。


違うかなぁ。違うような気もしてきたなぁ。でも書いちゃう。いいのかぁ。そもそも日本語的にいいのかぁ??

3.自分が思っているほど自分が書いた物は読まれていない
4.自分が思っている以上に自分の書いたことは読者に影響を与える
5.記事の意図が正確に読者に伝わることはありえない

うん、大丈夫。読まれなくてもかまわんし、読まれて影響を与えても社会的な問題には発展するわけ無いし、誤解されても全然問題ない。おk。

9.一度書いたことは取り消せない

これだけがネック(笑)
あとで消したくなるかもね。

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追記:
REVの日記でフォローが…
光の速さでブックマークしました。あっ、はてなの意味ではなくネスケの意味でのブックマークです。ややこしー。
サイトのアクセス数も何がどのくらい売れたかもイベントへの参加者も、実データってのはなかなか企業は明かさない物です。何らかの宣伝効果があって業界の仁義に反しない場合だけ数字を公開するけれど、その場合でも作った数字を使うこともありますからねぇ。
このリストのSFはそのまんま、LNってのが「らいとのべる」なのかなとは思うんですがGってなんだろ??
ここにリストアップされていて読んだことがあるものをさらにリストアップ。

これだけかい!!
ぼくらシリーズも入れようとしたけど確認して良かった。てっきり栗本薫氏のぼくらシリーズかと思ったよ(笑)。
うーん。本読んでねぇなぁ。いかんなぁ。
ライトノベルの発行部数:シリーズ総計の目安
おいしいコーヒーのいれ方 (筆者注:発行部数データ)
を作成した方、ありがとうございました。また、REVの日記の管理人様、ありがとうございました。



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