この春、満員電車デビューする人にこっそり教える8つのコツ

春ですね。新生活の季節です。この時期になると電車が変な混み方をします。正直迷惑なんですよ。乗り方を知らない人が増える。
半年も経てば落ち着くんですが慣れてないのが丸わかりの人もいてなかなかストレスがたまります。
通学、そして通勤と、平日の満員電車にほとんど30年くらい乗り続けていますがまだ道は半ば。未だに新しい発見は多いです。そして、以前に比べれば飛躍的に快適になったとはいえ私の乗っている常磐線もかなり混み続けています。


今日は満員電車に乗るときに、あるいは駅で電車を待つとき、構内を移動するとき、何年も何年も苦行に耐えている人がどんなことを考えているのかを少しだけ公開してみようと思います。




1.常に余裕を持つ
朝の電車は遅れるのが当たり前です。路線にもよりますが時刻表通りに走ったらそれは運がいいと思ってください。いろいろ改良してましにはなりましたが私の乗っている路線では夏は5分冬は10分の遅れは遅れのうちに入らないと言ってもいい状態です。
そして、ちょっとした事故や気象条件で電車は止まります。昔よりも安全サイドに振っているので止まりやすくなっています。止まったときの迂回ルートも常に頭に入れて行動することが大切です。
2.荷物は身につけずできれば網棚に
ディバッグを背中に背負うのは論外ですが前に抱えるのも危険です。変な押され方をして危うい体制になることがあります。手に持った鞄も他の人と人の間に挟まれたり、乗り降りする人に振り回されたりすることがあるのでできれば網棚に乗せましょう。貴重品が入っていたらどうするんだという向きもありますが、治安のいい日本とはいえそんな貴重なものを持って電車に乗るのはやめた方がいいと思います。網棚がキープできない時には体に沿わせて持つのが一番危険が少ないです。しかも他の人にぶつかりづらいというマナー的にもよい状態になります。
3.前があいたら座る。座ったら荷物は膝の上に
これは未だに私も守れないことがある大原則です。疲れているときとか座るの怖いんですよね。次の駅で降りるときは降りられなくなるのではないかという恐怖もある。それでも座るべきです。その席を狙ってものすごい勢いで人が突入してきて自分も、周りの人も、痛い目に遭うことがありますから。そしてさくっと座ってスペースを空けるとそれだけ周りの人が楽になる。座る本人以外にとってはいいことずくめです。荷物の管理がさらにおろそかになるってのもあるし、前の人の荷物ががしがし膝に当たるっていうのもあるから、座ったらさくっと荷物は膝の上にのせましょう。重たい荷物だと結構つらいんですけれどそこは我慢です。
4.座ったら足を組んだり投げ出したりしない
乗り降りする人の勢いって結構すごくて、縮こまってても当たると痛いんですよね。組んだり投げ出したりしていたら関節持って行かれることもあります。また、これから混む電車に乗ったときには組んだり投げ出したりしていると前に立たれます。そういう人は混雑することを知らない人だからすぐに降りると思われます。この人の前に立てば座れる確率が高い、そういう材料を与えてしまっているわけです。大したことではないですが、前に人が立っているよりは立っていない方が広く感じるのでそういう意味でもおすすめできないです。
5.大きな荷物を持つときは車いすスペースを狙え
飛行機での出張の時に思ったことです。そこそこ大きいキャリーバッグを持っていると周りにも迷惑だし自分も体制がとりづらい。そんな時、ふと思って試したのがこれ。思った以上に効果的でした。本当に車いすの人が乗ってきたらどうするのかかって?そりゃ決まってます。1本見送ればいいんです。
6.乗ったら集中する
最近の電車は空いているんでケータイやスマホをいじったり本や新聞を読んだりしている人もいますがおすすめはできません。特に電車が駅に着いたタイミングでは乗り降りする人と交錯してどこかに行ってしまったりすることだってあります。座って靴を脱いでくつろいでいたら靴が蹴飛ばされてどこかの駅で降ろされてしまっていた人を昔見たことがあります。余計なことはしない方がいい。身を守ることに徹しましょう。
7.エスカレーターの右側は空ける
東京近郊限定ですかね、これは。賛否両論渦巻く話ですが私は空けることをおすすめします。自分は左側に立って右側に人が立ったらばんばんざいですが、そうはならない場合は歩いてくる人に十分注意を払って広めにスペースをあけましょう。ぶつかってくるやつのマナーが悪いと断じるのは簡単ですが、それによって痛い目に遭うのは自分です。自分にできることがあるのだったらするべきです。松葉杖などでどうしてもスペースが必要なケースもあるでしょうが、そこはエレベーターが使えるルートで移動するべきです。その方がまだ安全。一般的にはエレベーターはおすすめしません。乗るときはいいんですが、降りるときに真ん前にベビーカーや車椅子が壁になっていたり、下手したら特攻してきたりすることもあるので怖いです。そういういわゆるマナーがどうしようもない人はめったにいませんが、もしいた場合には笑い事じゃすまない怪我をすることになりかねません。
8.半月ロムる
ネットスラングで表現しましたけれど、しばらく観察するってことです。路線ごとに、駅ごとに、言葉にはなっていないルールがあります。ルールじゃないですね。もちろんルールもあるけれどなんとなくそうなっているっていう行動パターンもあります。それは何度か経験しないとわからないこと。ほかにも、たとえば同じ路線でも空いている電車と混んでいる電車、空いている車両と混んでいる車両がありますし。大昔のひどい時代だと扉が開く車両と空かない車両っていうのがありました。ホームが短くてとかいう話ではなく、中の人が一致団結して圧力をかけて扉を閉めたままにするんですよ。そんなところではずっと待っていてもいつまでたっても電車に乗れません。だからせめて扉が開くところで電車を待って乗れない電車に無理矢理乗っていました。




いやね。本当に電車空きましたよ。特に常磐線は空いたと思います。つくばエクスプレスのおかげですね。そしてそのつくばエクスプレスはかなりやばい。それでも乗れないところに10人乗るみたいな無茶は混乱時以外にはお目にかかれなくなりました。それが日常だったと思うと恐ろしい。今でももしかしたらそれが日常という路線はあるのかもしれませんがね。
いわゆるマナーとは違うけれど結果的にマナーにもなる話が多かったと思います。自分の身を守るための行動が結果的に他の人のためにもなっていることも多いんです。ずいぶん前に「江戸しぐさ」というのがはやりましたが、今思うとあれもそうだったのかもしれません。ちょっとした気遣いとかではなく、人口密度が高い江戸の街で身を守るための知恵がああいう所作になったのかもしれません。