読書感想文 筒井康隆著『48億の妄想』 − 目次

48億の妄想 (文春文庫)

48億の妄想 (文春文庫)


読書感想文 筒井康隆著『48億の妄想』 − はじめに



昨今、ゲームや漫画などの虚構の世界と現実の世界との区別がわからない子供や若者がいるという話を、なにやら偉いと言うことになっている人がテレビなんかで垂れ流していることがありますね。


告白します。
私は現実と虚構との区別がついていません。

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読書感想文 筒井康隆著『48億の妄想』 − 紹介

まず、この小説の概要を紹介します。
もしかすると発表された当時、今で言うところのライトノベル的な扱いを受けていたかもしれないくらい読みやすい小説です。本来なら読んでいただいた方が速いのですが残念ながら簡単に手に入れることができません。
あくまでも私というフィルターがかかったあらすじです。他の人にとっては漏らすことのできない重要なイベントが抜け落ちていたり、作者の意図とは違うとらえ方をしている可能性もあります。また、散りばめられている各種のギャグはほとんどすべて割愛しています。この作品の魅力の一つは他者、自己、強者、弱者隔たり無く嘲笑するギャグにあるのですが、それはオリジナルを読むことによって初めて伝わる種類の面白さです。

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読書感想文 筒井康隆著『48億の妄想』 − 48億の妄想を超えて……

とまぁ。つらつら書いてみました。
ことの是非はともかくとして、私はこの小説を高校生の時に読んでしまいました。そして、その後20年に渡って消えることのない「ある妄想」にとりつかれてしまいました。

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